日本人で歯に自信がある人が少ないのは何故でしょう。
もともと、日本では「歯が痛くなってから歯医者に行く」というのが通例。
「子どものころから継続的に歯の病気を予防していこう」という考えが浸透してい る欧米とは、患者の意識に大きな違いがある分野とも言えます。
何故なら、歯科先進国のアメリカでは、公的な保険制度がないため、個人の医療負担 額が大きく、「自分の健康は自分で守るものという意識が高い」それが予防管理のた
めに定期的に歯科医院を受診することにつながっており、その結果、生涯を通して は治療費も安く、苦痛も少なくてすむという合理的な考え方が一般的です。
かたや日本では、健康保険で治療を受けることができるので、経済的に欧米ほど負 担とはなりません。
しかし、医療の技術は日に日に新しくなっており、現在では治療のすべ てが保険の対象とはならず、とくに、予防に関しては、まったく対象外となっていま
す。これが日本での予防意識の遅れを招いていると言えます。
歯は、自然に治ることはありません。虫歯で穴があいたり、歯槽膿瘍(しそうのう ろう)でぐらぐらになった歯は、人工的に修復するしか方法がないのです。
そこで、歯の健康を保つために、食事(現代では加工食品が多いため汚れやすい)の 度に汚れる歯、それに付着し増殖する歯垢を普段からコントロールすることが必要です。
一番重要な事は毎日のブラッシングですが、実は歯ブラシ1本にしても、自分に 合った適切な大きさのものを使っている人はほとんどいません。このような小さなこ
とでも専門家のアドバイスが必要となっています。
また、最近では(不正な咬み合わせ)が歯を失う大きな原因でなる事が判ってきました。 これもまた、専門家の診査、診断が重要です。
21世紀の歯科医療は、Cure(キュアー/治療)からCare(ケアー/健口管理=何故悪くなったのか、今後どの様なトラブルが予想されるかを医学的に分析し、予防プランをたて管理する事。)
へ)の時代と言われています。
定期診断を通して、予防法や歯磨きの仕方、咬み合わせのチェックなどの『情報提供の場』として、歯科医院 を積極的に利用したいものです。
現在、熊本には歯科医院数が、コンビニの2倍以上あります。みなさんの選択肢は 広いので、自分の価値観、経済観にあったホームドクターを見つけ、まめに健口管理
をしてもらうのがオススメです。
取材/ありよし歯科医院
有吉洋 院長
TEL 096(383)0011
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