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各論

歯シリーズ2 各論

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 歯並びが悪かったり、上下の歯列がきちっとかみ合わない状態を不正咬合(ふせいこうごう)と言います。
 見た目に異常がわかるものとしては上の歯が極端に前に突きだしている上顎前突(じょうがくぜんとつ)、ばらばらに歯が並んでいる乱ぐい歯、上下の前歯がかみ合わず物が噛めない開咬(かいこう)などが知られています。

 不正咬合の原因はさまざま。先天的な原因としては遺伝があります。後天的な原因としては指しゃぶり、頬づえなどの癖、食習慣が考えられます。
 しかし危ない症状は、口の中が変化して起こる不正咬合です。これは、自覚症状がほとんど無く、見た目にもわかりにくいのです。
 また歯を治療せずに抜けた歯や崩壊した歯をそのまま放置したため、隣の歯が傾いたり、もともと咬み合っていた歯までもが伸びだすことなどで起こります。
 ところで、歯がすり減る(天然歯はもちろんのこと、修復治療を終了した歯、差し歯、入れ歯もすり減る)場合にも、残された他の歯が、抜けた分の歯の働きをカバーし機能します。すると次第に全体的バランスがとれなくなり、咬み合わせがゆがんできます。ついにカバーしきれなくなった場合、歯が抜けたり、歯を支える骨の消失、アゴの痛みや筋肉の疲労、全身の状態にまで負担となることも。
 とくに奥歯は、しっかりと咬むときに70%の力を支える重要な歯。噛み合わせが変化し悪くなると、最初にストレスがかかりやすい歯なのです。結果、「虫歯でもないのに歯がしみる・グラグラする」という事態にも。「しっかり噛めない」「喋りにくい」「物詰まりしやすい」「歯磨きをしてもとれない」「歯ブラシが届きにくい」ということは、虫歯や歯周疾患へ進行しやすい環境なのです。
 普段、患者さんの多くは、歯の痛み、違和感、アゴまで含んだストレスを訴えて来院します。ですが、どの症状においても必ず問題点となる因子があるのです。ただ痛いところだけの処置をする対処療法だけでは、その後のトラブルに繋がりやすくなります。主訴を歯科医に理解してもらい、必要な検査と十分な説明をうけ、納得してから処置に移行することがおすすめです。
 治療方法は、形態修正・詰め物・被せ物・矯正などありますが、見た目だけを最優先するのではなく、体の健康に関わることなので、必ず全体的にバランスのとれた機能的な歯(よく咬める・気持ちが良い・壊れにくくメンテナンスしやすい・食事や会話が楽しい)であること、そしてキレイということが大切です。
 治療が終了した後も、問題が現れる前に、定期検診する事が健康回復への重要なポイントになります。
 歯・歯を支える骨・アゴは、私たちの生活上、毎日使用している大切な財産です、歯医者で治療が一度終われば一生涯安心だと気を抜かないでください。これからは患者さん自身がホームドクターと共に日頃から口腔管理をし、ケアーしていくことが大切です。




    □ 虫歯がありそうだ
□ 虫歯でもないのに歯がしみる
□ 歯がグラグラする
□ しっかり咬めない
□ 食事がつらい
□ 歯の間にものがよく詰まる
□ 歯ブラシがやりにくい
□ アゴが疲れる
□ 正しい発音ができない
□ しゃべりにくい
□ 笑顔がつくれない
 


 

取材/細川歯科医院
     細川 孔 院長

TEL 096(364)2010

 

 

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