スウェーデンでは60%。ニュージーランドは50%。これは何の数字だと思いますか?
実は、虫歯にかかっていない(=カリエスフリー)、12歳の子どもの割合。一方、日本の場合はたった10%弱。恥ずかしながら、驚くべき虫歯率です。
命にかかわるということが少ないせいか、病気としてあまり重要視されない虫歯。でも自然に治ることはなく、放置しておくと、歯が着実に破壊されていくだけなのです。
基本的な治療は、穴のあいた部分や感染している歯質を取り除き、金属や合成樹脂などでその穴を修復する(つめる)処置。しかし、削って詰めたり、かぶせたりしたところには、本来の歯にない継ぎ目ができてしまいます。よほど、以前より気を付けてケアしないと、「ずっと前に治療した歯がまたうずき始めた」という事になります(=2次カリエス)。
残念ながら、虫歯ができてしまった歯には、削って詰める処置の繰り返しに陥りがち。そこで、今までの「できてしまった虫歯」に対する治療に加えて、未然に防ぐために行う予防管理が必要になってきます。
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虫歯菌に断然弱いのは、大人より柔らかい子供の歯です。
とくに、乳歯から永久歯への生え替わりの時期がもっとも危険なので注意を。
つまり6歳前後から、歯の生え揃う中高校生の時代がとても大切で、この時期をカリエスフリーで過ごせば、大人になっても健康な歯で過ごせる確率が高くなるのです。
そこで、今注目されているのが、カリエスリスクテスト。その人がなぜ虫歯になるのか、原因となる要因をチェックし、分析するものです。検査に痛みはありません。時間は1時間程度、結果は2日間ほどで分かります。
これを元に、歯科医院では予防のポイントなどのカウンセリングを通じて、定期的に管理してくれます。 たとえば、ブラッシング法や食事を見直すだけでなく、唾液の量と質の改善、歯をフッ素で丈夫にするなど。
このテストは、虫歯になりやすい小学校低学年の時期にするのが、もっとも効果的です。
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