5年目の金曜日は極寒の東京を家族三人で過ごしてました。
2016年3月7日月曜日、ホームパーティで夜は更ける
午前中は昨日の式典参加レポートメールを書いたりODML作業チェックリストの細かな修正など。その後突然北京にでも行こうかとの友人の誘いに乗って勢いでエアーとホテルの手配をネットで。国内移動と変わらない費用に驚きます。夕方からは今週末の講演資料をようやく作り始めるなど。そうこうしてるうちに業界人が二人、玄関を開けてやってきた。今宵は昨年9月にバルセロナで出会った業界知人らを迎えてのホームパーティなのです。少し前に気安く「というわけでスペイン料理とかよろしく」と妻に伝えたところ予想を上回る緊張というか興奮した妻による準備(といってもまずは掃除とかからですが)が始まり、昨日あたりからいろんな料理を準備していたのです。やってきたのは歯科メーカーのお二人、歯科IT業界のお一人、それにご近所の若手歯科医師という4名と僕らの計6名、19時過ぎから宴がはじまり、食べるわ飲むわ騒ぐわ勝手に寝るわ、で気がつけば夜中の1時半でした。久々の深酒宴会(2日ぶりくらいですが)に僕らも大満足でした。
2016年3月8日火曜日、Skypeミーティングや理事会や
午前中は昨晩お泊まりの某メーカーさんお二人と朝食食べながら雑談などでゆっくり過ごしました(いや脳が役に立たなかったのです)。午後からは東京の某社オフィスと結んだSkypeでビデオミーティングを90分。それから夕方の熊本SJCD理事会に向けて議案を整理したりであっという間に日が暮れ、19時半からは理事会、1時間ほどで終わって家に戻ると妻の友人女子が泊まりがけで飲んでいました。きけば昨晩の料理と酒が余ったので舎弟を呼びつけて宴会の続きをやっているという。僕は風呂入って寝ました。
2016年3月9日水曜日、早朝仕事、AOGミーティング、練習
さすがに早朝に目が覚めて客人を起こさぬよう仕事場に上がり、昨日の議事録をまとめたり今週の講演プレゼンを仕上げたり9月に宮崎で開催する方向のセミナー企画書をまとめたりODML文書のアップやメンテを頑張ってるうちにお昼になってました。夜は20時より月に一度のAOG例会の準備へ。生涯研修の設定をしたり写真撮ってFBページにアップした後、今度は北熊本のスタジオに向かい、9回目の練習へ。だんだんメンバーが増えてきてキーボード2人、ブラス隊5人とかの大所帯になっておりました。家に戻ると日付が変わってましたが明日は早朝から出張なので荷物をまとめたりしてるともう午前2時。今日は早朝から深夜までフル稼働でした(仕事ばかりでないにしろ)。
2016年3月10日木曜日、宇都宮から東京・恵比寿
6時の目覚ましでクラクラしながら妻のクルマで熊本空港へ。朝7時半のフライトで羽田空港へ。機内ではプレゼンの仕上げ作業。最近はほとんどクラウド環境で仕事しているのでネットのない機内でできる仕事といえばKeynoteいじるくらいです。東京駅からは新幹線で宇都宮へ。寝過ごさないようiPhoneのアラームを二重に設定。そういえばiPhoneの充電ケーブルを持ってくるの忘れてたかも、と宇都宮駅前のヨドバシで見繕って購入、これだけは何本あっても足りないのです。お昼は現地ユーザー企業社長とピザを食べながら打合せ、お昼からは社内勉強会の講師をつとめさせていただきました。テーマは「ITを活用した新しい営業手法」ということでデモや実践まで含めて3時間近く社員さんたちとわいわいやってました。その後新幹線で東京に戻り、恵比寿横丁で軽く一杯。歩いてしばらくのBar Marthaで古いロックのレコードを聴きながら終電逃がす時間まで語り合っておりました。
2016年3月11日金曜日、赤羽まるます家で家族会議
せっかく築地のビジネスホテルに泊まってたのですがとても早朝から市場を冷やかす元気も残ってなくて、部屋でしばらく仕事した後は小雨のなか銀座まで歩いて地下鉄で神田へ。某メーカー営業所を酒臭い顔で訪問し、ODMLについて1時間ほどお話しました。だんだん調子よくなってきたので次はノンアポで神田駅前の由緒ある貴金属メーカーに突撃、世間話からODMLの話にまで発展し果ては神田の有名店で鰻を振る舞われるというところまで調子を回復。
それから京浜東北線で赤羽駅下車。たぶん来るのは初めてのはず、と雨は上がったけど3月としては極端に肌寒い赤羽の町をうろうろ。カフェに入って1時間ほど仕事していたら熊本から成田経由で追いかけてきた妻から連絡がはいり、駅で待ち合わせて彼女の赤羽拠点「まるます家」に連行。群馬に実家を持つ彼女は帰省の度に赤羽で途中下車し、この聖地で昼酒飲んでクダ巻いているそうでついに僕もその聖地に足を踏み入れました。30分ほど遅れて千葉に住む息子も参上。今日はこの聖地で家族会議ってわけです。相変わらず勝手なことを考える息子に対し、「それでいいのか、もっとちゃんと考えた方が」などと口では言いながら「よーしよく言った、親の言うことなんか無視して世界中どこへでも行ってしまえ」というのが僕の本音でして、結論としては「勝手にせぇ」ということでした。
満員のまるます家を1時間半くらいで出るとこれまた妻の聖地だという「丸健水産」にて立ちのみおでん会議。いくら暖かいおでんとカップ酒でもやっぱり寒くて仕方がないというので少し歩いて焼き鳥屋になだれ込み家族会議三次会。前の日も徹夜で飲んでたという息子が先に音を上げ千葉に帰っていった後は僕ら夫婦で「30年前の僕らの学生生活考えたら何もいえねえ」などと呂律の回らない状態で予約していたゲストハウス「ICHINICHI」にチェックインしたのはそれでもまだ夜9時でした。30年前には考えもつかなかったこと、そして5年前の今日はこんな幸福な飲み方を家族3人が東京で繰り広げてるだなんて想像もつかなかった、なんて考えながら共同シャワーで身体を温めそのまま記憶を失いました。
2016年3月12日土曜日、ゲストハウスから朝の赤羽まるます家
早朝に目が覚めたのでKindleで深夜特急なんて読み始め気がつけば全6巻ダウンロードしてました。気分はすっかり20代。泊まっているこのゲストハウスはもともと美容院だったそうで、とてもお洒落なリノベーションが施されて僕ら旅人に魅力的な費用で宿泊できるのでした。テレビもないし共同トイレ・共同シャワーだけどぐっすり寝て体力を回復するにはもってこい。僕らにしては珍しく8時過ぎにはチェックアウトし、どこかで朝ご飯でも食べようか・・・なんて話しているとなぜか昨日のまるます家に足が向かってしまうのでした。そうここは朝9時から酒が飲める聖地。なかはどんな様子だろう?と引き戸を開けると何やら朝から盛り上がってるではないですか。つい衝動的にコの字カウンターに腰掛けてしまった僕はあまりの寒さに「焼酎芋お湯割り」などと発言してしまい、隣の妻は「ジャン酎モヒート」とか謎の隠語を繰り出すのでした。昨日は息子を前に親の威厳を・・とか緊張していたので(大嘘)ゆっくり料理を味わってなかったので、今朝は「鯉のアライ」「たぬき豆腐」「お餅煮おろし」といった名物メニューを次々頼んで季節外れな外気の寒さを吹き飛ばしにかかったのでありました。
お昼前に実家に戻る妻と赤羽駅で別れた後は浜松町に移動し、しばし本屋とカフェで酔いをさましお昼過ぎの羽田熊本便で熊本に戻りました。これからしばらく柴男社長と二人暮らしとなります。
2016年3月13日日曜日、深夜特急よむだけの一日
昨夜はさすがに早寝したので早く起き出し柴男と近所を散歩、セブンイレブンでホットドッグ買ってこれまた犬だらけの朝。テレビをつけると311から5年目ということでどこも震災特集、いくつか興味深い番組もあったけどでもちょっと違う気もするし、と消してしまう。あとはいくつか溜まっていた仕事に手をつけたけどどうにも能率が悪くてKindle片手に深夜特急の続きを読み出したら止まらなくなり、ついに最後の6巻まで一気通読してしまいました。ここに書いてあるのは70年代の旅だと思うけど87年とか90年にほんの少しだけ放浪ごっこした当時の記憶と重なるところも多かったのでした。昼寝をしたのにまたも夜は9時過ぎに眠くなってしまいまたも布団に潜り込む独身男。
<今週読んだ本>
- 深夜特急4―シルクロード―(沢木耕太郎)
- 先週ふとしたことで手に取った深夜特急、あっという間に4巻目もダウンロードしてしまい夜中に読んでしまう。だから深夜特急なのか。パキスタンやアフガニスタンには当然行ったことがないので懐かしい気がする方がおかしいのだけど、でも今世紀に入ってから幾度となく耳にしてしまう都市や地帯の名称を読みながら、こんなに平和だったのになんてことになってんだろう、とつい考えてしまう。でももしかしたら現地は今でも力強く親切でそして旅人に対して笑みを掲げているのかもしれない。そんなことは行ってみないとわからない。
- 深夜特急5―トルコ・ギリシャ・地中海―(沢木耕太郎)
- どこかで読んだ気がしたのは村上春樹の「遠い太鼓」を思い出したからなのだろう。美しく古代国家の趣を残すこれらの土地も今や戦乱の中心みたいになってるわけで、いま僕が20代でもやっぱり同じルートのバス旅はできないのかもしれない。そう思うとこの本にはまだまだ多くの価値がある。どんな戦場だって少し前までは平和な土地だったことが判るし、ということはまたいつか、という気がしてくるからだ。
- 深夜特急1―香港・マカオ―(沢木耕太郎)
- 5巻まで読んどいて1巻が手元にないことに気がつき、えいや、とKindleで揃えることにした。絶対に読んでるはずなんだけど、えっこんな描写だったっけ?と驚くことが多かった。たぶん僕自身が6年前に香港マカオを訪れたという経験がそうさせたのだろう。あるいはその後に見たテレビドラマと記憶が交錯していたのかもしれない。そしてギャンブルにハマる姿を読みながら、これは他人事では・・・と空を見上げるのであった。僕にはまったく判らない世界だけど。
- 深夜特急6―南ヨーロッパ・ロンドン―(沢木耕太郎)
- というわけで1巻経由して最終刊の6巻へ。僕は25歳の頃にドイツからポルトガルまで一人旅をしたことがある。といっても全部で1ヶ月くらいの比較にならないほどのなんちゃって旅なんだけど、パリ、マドリッド、リスボン、とユーレイルパスだけ握って思いつくままに安宿を探して彷徨いた時の記憶が次々と蘇ってきてなんだか不思議な読書体験となった。あの頃はもう既に同じ業界で働いていたわけで、つい昨日のように思い出せる仕事の付き合いもあれば、前世の記憶ではないかと疑わしき異国の匂いまで立ち上がってくる。あの頃はほとんど写真なんて撮らなかったしこうしてブログを書く習慣も無かった。だから純粋に映像と音と嗅覚だけの記憶しかないわけど、そんな情報が自分の脳内に残ってることの方が不思議だった。そしてまた老いてこの本を手に取るとまた違った記憶が立ち上がってくるのだろう。旅をしたり本を読んだりするのはそうやって古い記憶をどこかに溜め込んでおくことで未来の自分を驚かせる仕込みみたいなものなのかもしれないなあ、なんて思ったり。
Takaaki Awazu
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