2017年2月13日月曜日、柴男の復調本格化か
今日は病院に連れて行かなくて良いのでゆっくり朝の散歩。家を出て10歩も歩かないうちにモリモリと健康的なうんちが!なんと4日ぶりです。内出血が収まったのかあのドス黒さがなくなり、体と同じいつもの茶色に戻りました。よかったよかった。まだ足取りはゆっくりだけど途中で切り上げて帰ろうとすると座り込んで拒否。まだまだ遠くへ行く!と聞かないのです。強情さも戻ってきた。
家に戻ると病院から貰ったお薬をだましだまし飲ませようとするけどどういうセンサーがついてるのか見事に薬だけをペッと吐き出す。好物のソーセージにくるんでもなぜかそれだけは避ける。動物的直感はなかなかに手強いのです。ということで最終手段、妻が強引に口をこじ開けて投入。これまでの献身的な看病のことなんてすべて忘れ、恨み骨髄な表情で見上げる柴男にはつい苦笑い。
お昼は歯科医院にてメーカーさんと三者の打合せ。久しぶりに院長室に上がったのですが、窓からの景色が一変してて驚きました。地震で半壊した建物がどんどん更地になっていった結果なんかバブル前のような田園風景に戻ってたのでした。
2017年2月14日火曜日、スコセッシ監督「沈黙」を見に行く
今朝のお散歩は本犬の希望で小学校の正門まで足を伸ばす。その先の公園に復帰するのも時間の問題って感じです。さて今日はちょこっと仕事をさぼって午前中映画館で過ごすことにしました。こないだ読み終わった遠藤周作原作の「沈黙〜サイレンス」です。震災後名前を変えて復活した映画館(ユナイテッドシネマ熊本)に出かけ20名ほどの客と一緒にスコセッシ最新作に向き合いました。感想はこのページに下の方に書きます。圧倒されてしばらく頭の中が江戸時代でした。’その足で繁華街中心部の歯科医院へ。久しぶりに院長とゆっくり話をしました。ですぐ隣のイタリア料理店BUNZO。オーナーの奥様が犬友だちなのですが柴男の病状を知って「これはとっておき大好物!」という特製牛タンをくれるというのです。お言葉に甘えまくり、ついでにお昼のパンを買って帰りました。ここはパン屋さんでもあるのです。帰りのクルマの中で食べたのですが、近所のパン屋さんとは全然違う絶品さにちょっと驚きつつ。
夜は歯科医院で熊本SJCDの理事会。いつものようにプロジェクタにMacを繋げ、Googleドキュメントで議事録を書きながら約1時間で終了。明日はほぼこの仕事だけで終わってしまいそうなくらいの宿題をたくさん抱えて自宅に戻るとちょうど柴男に薬を飲ませる場面でした。妻が特製牛タンで包んだカプセル剤を恐る恐る差し出した途端に目つきを変えて食らいつく柴男にびっくり。犬も牛のベロがすきなんだ。今年になってはじめてみるような圧巻の食欲に圧倒される僕ら。そんな僕らは妻特製のカレーうどんで温まる。カレーうどんって不思議な食べ物で世界中のいろんな文化がこの丼の中に混在しつつ独自の味を醸し出しているわけですが、やはり午前中観た映画「沈黙」のテーマについて思いをめぐらさずにはいられないのです。
2017年2月15日水曜日、柴男、ついに公園散歩に凱旋
そしてついに今朝、柴男社長は長年通った公園に再デビューしたのでした。12日ぶりくらいです。本犬もちょっと嬉しそう。まだまだ完調とは言えないまでも一時期のダウンぶりからは想像できないほどの回復ぶりです。なんだか嬉しくなってFacebookにも復活宣言を書いてみたりで。2009年くらいからFBやってると思うけど思った以上に柴男ファンはいるようであっという間にいいね!が100を超して驚きました。
お昼は月に一度のUSBデータメモリ発送、さまざまな資料づくり。夜はスタジオまで走って2時間のバンド練習。ここ数回練習してきたコーラス中心のウエストコーストサウンドネタは見事にボツとなりました。でもまあいろいろ挑戦するのは楽しいことです。
2017年2月16日木曜日、今日から週末まで2年ぶりの名古屋出張
毎年開催される中部日本デンタルショーのために2月頃は名古屋に出かけるのですが、年々ホテルが取りづらくなってきてここ数年はずっとサウナ、カプセルに甘んじておりました。しかし昨年はそれすれも予約できずに出張自体を諦めたため、今年は2年ぶりの名古屋。熊本空港から毎日飛んでいるFuji Dream Airlineで県営名古屋空港(小牧)まで75分間、約1万円の距離感です。なんとなく大阪より近い気がします。空港からはバスで名古屋駅、お昼は某ユーザー企業の取締役氏と昼ビールしながら長時間の打合せ(といっても8割は映画とか音楽の話でしたが)。伏見まで地下鉄で移動し今回3泊するビジネスホテルにチェックイン。今日はもうやることないのでしばらく仮眠したり仕事したりしてましたが、そうだメキシコ料理でも食べに行こうとネットで探した老舗っぽいお店まで歩いたのですが、なんと廃業しておりました・・・でもまあせっかくだから映画でも見て帰ろうかと栄のParcoまで歩いて映画「スノーデン」を見たのでした。レイトショーなので1,300円とお得だったし、サーバー管理の仕事してる身からするとみておくべき話だったかもと納得。
2017年2月17日金曜日、ユーザー事業所訪問、夜ははじめての矢場とん体験
ホテルの無料朝食でパンを2個ほど食べて地下鉄へ。2年ぶりに顔を出すユーザー事業所で社長と30分ほど情報交換しました。東海地区の同業者組合からは震災後にけっこうな金額のお見舞い金をいただいたのでそのお礼を伝えるのも今回の出張の目的だったりします。そのうち名古屋も揺れるみたいですから、なんて冗談言うとみなさん「そうなんですよ!」と真剣に対応したりして、やっぱり東海地区は覚悟が違う。
お昼はバスに乗ってもう一社へ。途中雨が落ちてきて先週に続いてまた出張先のコンビニでビニール傘を買うことに。せっかくだからお昼食べながらってことで社長とお蕎麦屋さんまで歩いて味噌煮込み親子うどん。思ったよりあっさりしてて温まりました。喫茶店でいろんな話に盛り上がったあとホテルに戻りひと休み。
夜は今回初めて二人で飲む某氏と矢場とん本店へ。初めて来たのですがあっというまに長蛇の列ができてビックリしました。事前にHPみていろいろ情報を得てたのですが、これが名古屋のソウルフードなのかあと大量のビールとともに舌鼓をうちまして思わず二軒目、立ち呑みビールやさん。すっかり気分良くなってホテルに戻ったのでした。
2017年2月18日土曜日、中部日本デンタルショー初日
朝早く起きたので部屋で集中的に仕事しました。今回はMacでなくChromeBookを持ち歩いてるのですがWi-Fiさえあれば普段と変わりなく作業できます。さて今日からはいよいよデンタルショー。でもスタートは午後からなので午前中は旧友と会うことにしました。もう10年近く会ってない彼とは大学時代ジャズ系ロック系の垣根を越えて付き合っていたのでした。異様な音楽的才能を持つ者の常として変人変態の浮き名を欲しいままにしていたのですが卒業すると至ってまともなビジネスマンになってて逆に驚かされたりしたわけですけど、まあ今回もネタはそれなりに。主婦たちで溢れるイタリアンカフェでおじさま二人が昔話に花を咲かせました。
彼のクルマで吹上ホールまで送ってもらい午後からデンタルショーに参加。仕事であちこちのデンタルショーに出かけますが来客者が多いことやその熱心さにおいてトップ3に君臨するのがここ名古屋の展示会です(僕調べ)。今回も初日の早い時間から多くの来場者で賑わっておりました。いつものように角のブースからぐるぐるとなめ回すように資料収集や挨拶に回りました。顔見知りと出会うと立ち話がはじまりまして30分以上情報交換することも。ふと時計を見るともう17時半じゃありませんか。急いで会場を出るとタクシーに乗り待ち合わせしてた「世界の山ちゃん」へ。久しぶりに飲む若手歯科医師兼社長さんと遅くまで飲んで語らいました。話してばかりいたので手羽先の山はそれほど作られず、エビフリャーやサラダばっかり食べてたのは僕らがすっかりオジサンだからか。ホテルに戻ると電話が鳴り今度は別のグループに呼び出されまたも居酒屋へ。気がつけば午前二時を回ってすっかり酩酊。
2017年2月19日日曜日、中部日本デンタルショー終わって熊本に戻る。息子と再会。
さすがに昨夜は飲み過ぎたらしく、強烈な二日酔いで目を覚ます。昨日ブースのほとんどを回ったから今日はゆっくりめでもよいか、と寝坊を決め込むことにしました。無料朝食の時間も過ぎ、そろそろチェックアウト時刻ってところで荷物をまとめてホテルを後に。外は素晴らしい青空でした。午前中はゆっくりしようかなあとネット見てたら徒歩圏の愛知芸術文化センターで「ゴッホとゴーギャン展」やってるというので、ちょっと覗いていこうかなあと。ところが思った以上に長蛇の列。やっぱり素直に仕事に行くことに。隣がバスターミナルだったのでそのままバスを利用して吹上へ。今日は昨日にも増して来場者に溢れるデンタルショーでした。今日は持ってきたChromeBookからODMLにアクセスし、実際に不足している文書を確認しながらピンスポット的に資料を集めることにしました。働いてると二日酔いが抜けてきてどんどん効率が上がり、お昼過ぎには無事やるべきことはほぼ終了。会場を出て地下鉄で名古屋駅へ。ランチはうまいもん通りに「味仙」を見つけたので話題の台湾ラーメンを。少しだけ並んでカウンターで食べた台湾ラーメンは思ったよりも小さな丼でしたがしっかりお腹に溜まりました。熊本県民としたらつい「あじせん」と発音してしまいそうですが、「みせん」なのですね名古屋の味仙は。さてフライトまでさらに数時間あります。どこで時間を潰そうかなとスマホを眺めていたら駅の近くにサウナを発見。そうだ風呂入ってマッサージってのはどうだろう。ということでウエルビー名駅に辿り着き値段を聞くと総額3,600円というじゃありませんか。1秒あたり1円。たまには良いか、とニッポンのビジネスマンとしてかなり正しい行動に出ました。おかげでわずか1時間ですっかりリフレッシュ。リムジンバスで小牧空港、タラップでFDAの機内へ。風呂上がりの疲れが出たのかしっかり熟睡できました。ということで先週から二週続いた出張も今日でおしまい。来週からはしっかり資料を処理して粛々として作業を進めるってわけです。
家に着くと千葉に下宿中の息子と久々の再会。柴男社長の調子が悪いのでバイトを休んで昨日から帰省しているのでした。まあ相変わらず朴訥としておりますが。妻は熊本城マラソンのために来遊している友人らと深夜まで飲み歩き。これも相変わらず。
<今週見た映画>
- 沈黙〜サイレンス(マーティン・スコセッシ監督)
- 話題の映画だということで先週遠藤周作の小説を読み、震災後名前を変えた映画館へ。圧巻の3時間でした。安易な感想は書けないけどまず「グローバリゼーション」について考えたりした。夜、家でカレーうどん食べてるとやっぱり文化や宗教なんてのは混ざりあって、つまり「転んで」なんぼじゃないかなあ、なんて。映画の中の神様だってきっとそう言ってたに違いない。さらに拡大解釈が許されれば、何事かを創めた人はその後の細かいことなんてどうでも良いと思ってるに違いない。神様の後を継いで組織を大きくした者同士はだいたい「神はこう考えたはずだ」なんて忖度競争を始め、しまいには殺し合いまで繰り広げることになるんだけど、きっとそんなことはつまらんことだ、と神ならいうだろう。許し合い、話し合いながらその混濁の先にある未来に期待しているはずなんだ。だから神様はいつも沈黙してるんだよな、と思った。話は変わるけどこの映画にはほとんど音楽が使われていなかったはずなのに、なぜか脳内ではずっとP.ガブリエルによる「パッション〜最後の誘惑」サントラが鳴っていた気がした。家に戻って検索したら両作とも同じスコセッシ監督の作品だったことを知った。面白いものだ。
- スノーデン(オリバー・ストーン監督)
- 出張先の名古屋の映画館で。数日前に観た「沈黙」と同じくこちらも「転び」がテーマだった。しかも双方とも「転ぶこと」を前向きに評価していたように思えた。映画観ながら感じていたのは「プライバシーに対する感覚って西欧人と僕らは根本的に違うのかもしれない」ということだった。同時に世代間でもきっとその感覚は異なるに違いない。町内みんなが銭湯で裸付き合いすることに価値を見出してきた世代、誰にも干渉されない若者文化を追求した団塊世代、そして積極的に日々の生活をネットに上げ続ける今の世代とでもまたそれぞれ異なるプライバシー観を持っている気がする。それはともかくダークナイトのある種の続編としても楽しめる映画だった。唐突だけどなんとなく脳裏をかすめたのは漫画「ナニワ金融道」だった。ヤクザに弱点を握られ脅された途端に堕ちて成功者の弱さに対し、何を暴露されても笑って受け流してしまう庶民のしぶとさについて考えたのだ。さてこれまた音楽の話だけどこの映画の最後にP.ガブリエルの曲が流れはじめて少し驚いた。スコセッシ「沈黙」でPガブの音楽を思い出したばかりだったからだ。
Takaaki Awazu
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