Michyの
久住旅行記


2000.7.28〜29
はじめに
生協水光社さんの会員割引きに引かれて、今回の旅行が決定。
美味しい牛さんを食べてゆっくりと温泉につかり、ついでに子ども達の夏休みの自由研究の足しになるような観光をする、という短期間多目的な旅行であった。
台風が九州に接近する中、何とか大雨にも会わず全ての日程を満喫することができた。
みつばち牧場
熊本県人ならご存じの、地元「杉養蜂園」が経営する観光施設。
白い1軒家に土産物スタンドが併設されていた。 入館は無料。
他県でも同じような施設を見かけたことがあるが、良心的なのか投げやりなのか「みつばち園」というものは、ほとんどが無料で見学できるようだ。
画像
館内には、お決まりのスズメバチの巣やハチの標本などが展示されていた。 奥の部屋に、小学3年生の児童が作成した「みつばちの研究発表」が展示されており、大変参考になった。
実際の巣箱の中も覗けるようになっていて、これには子ども達もずいぶん興奮していた。
1つの巣箱に、ミツバチは約5〜6万匹ほど群生しており(うち女王バチ1匹、雄バチ数千匹、残りは全て働きバチ) 1回で巣箱の中にある巣板1枚から約2kgの蜂蜜が取れるらしい。 
話題の「ローヤルゼリー」は採取量が少ないので、人工的に突起状の女王の巣もどき(王台)を取り付けて分泌を促しているとのことである。 さらに話題の「プロポリス」は、巣箱の周りにつくカスのようなものを取り集めて精製するらしい。 1箱あたり20g、こちらはローヤルゼリーよりもさらに微量。
火山博物館
草千里駐車場に併設されている立派な建物。 「オルゴール響和国」 も同じ館内にあった。 長男が、三宅島の火山・地震活動に興味を持ち始めたので見学することに。
映像を見て思い出したが、阿蘇山も7年ぐらい前に大爆発があったなぁ。 雲仙の普賢岳はその前だっけ。 現在も活動は緩やかであるが、近い将来に噴火を起こす可能性は大であるとか。 
韓国語のパンプより阿蘇噴火を表したディオラマの紹介
阿蘇山は、火口付近がかなり広いので、直接民家等に被害を及ぼすことはまずないが、さすが火の国熊本、何度訪れても素晴らしい。
夏休み期間中の同時開催イベントとして、「宇宙コーナー」というのがあったが、子ども達はそちらの方が楽しかった様子。
オルゴール響和国
なぜ、こんな山の中に世界のオルゴールが勢ぞろいしているのかは定かでないが、結構たくさんのアンティークが展示されていた。 そういえば南阿蘇にも 「国際童謡館」 なるものがあったような。 新しい 「村おこし」 のカタチか?
<オルゴールの歴史>
14世紀末 (室町時代)、ベルギーはブリュッセルの聖ニコラス教会に取り付けられた 「カリヨン」 が原型といわれている。 その昔、ヨーロッパでは、塔や鐘楼の鐘をハンマーにロープを繋いだりして鳴らしていたが、それがだんだんと発達して鍵盤(のようなもの)を使い人が演奏するようになった。
16世紀に、ぜんまいの発明により時計技術が急速に発展、カリヨンの原理を応用した 「自動演奏装置」 内臓の時計が登場する。
18世紀になって、この 「自動演奏装置」 だけを小箱に収めたオルゴール第一号がスイスで作られた。
その後、様々な仕掛けを駆使し、世界中の人々に親しまれたオルゴールであるが、1887年エジソンの 「蓄音機」(=肉声の再生装置) の発明以降、次第に姿を消していくこととなる。
<オルゴールの語源>
「オルゴール」 という言葉は、日本だけで使われている言葉であり、オランダ語のオルヘル(orgel=オルガン、の意)が訛ったものだといわれている。 英語では、Musical-box あるいは Music-box 。 
江戸時代中期、日本に 「手回しオルガン」 が入ってきた際 「オルゴル=音の出るもの」 との観念づけが定着したようである。 ちなみに、日本に現在のようなオルゴールが入ってきたのは幕末で、その頃は 「オルモウル」 と呼ばれていたらしい。 「オルゴール」 と言うようになったのは、大正時代になってからとか。
<オルゴールの種類>
・ シリンダーオルゴール  
18世紀後半〜1890年代、1920年〜
円筒状の金属管(シリンダー)に埋め込まれたピンが、櫛歯を弾くことにより音を奏でる仕組みのもの。 このタイプから、次項に説明するディスク型オルゴールへ発展していくのであるが、現在では再びシリンダー型に落ち着いている。
・ ディスク型オルゴール  
1880年〜1910年代
ディスク(円盤)と櫛歯の間のスターホールと呼ばれる部品が音を奏でる仕組みのもの。 音質の幅が広がり、ディスクを交換することで様々な曲を演奏させることができる。
画像 左は、1900年ドイツ製のディスク型オルゴール。 コインを投じると 「アヴェ・マリア」 のフレーズが2分間演奏される。 現在のオークション価格は1500万円。
・ オートマタ auto mata  
18〜19世紀
ぜんまいを動力源にした自動機械(からくり)人形。 音に合わせていろいろな仕掛けが動く。 オルゴール応用編といったところか。 フランス製が主。
池山水源
日本名水百選で、グリコ「高原の岩清水&レモン」の原料水でもあるということで、私たちもペットボトル持参で水汲みをする。 水源はとても神秘的で水底が澄みわたっていた。 汲みたての水はとても美味しかった。 宿泊先のホテルでほとんど飲んでしまったので、明日もまた行こうということになった。
翌日訪れてみると、土曜日であるためか、たくさんの人達が水汲みに訪れていた。出店も開いていたので、10L入りのポリタンクを調達することに。 中にはボトル10本とか、タンク5ヶぐらいの水を一輪車などで運んでいる人もいた。 
こういう水源が家の近くにあれば、どんなに便利なことか。
レゾネイトクラブくじゅう
今回の宿泊地レゾネイトクラブくじゅう。 「くじゅう高原コテージ」 とともに生協出資の宿泊施設であるため、会員はいくぶん安く泊まれるようになっている。 グレードとしては 「レゾネイト・・・」 の方が上のようだ。 各部屋がコテージとなっているので、我々のような子連れ家族には最適である。
ここの夕食は、黒牛のグリルだった。 ここ大分県の久住高原には 「豊後牛」 と呼ばれる黒毛牛が放牧されている。 一方、熊本県阿蘇の外輪山にいるのは、赤牛でおなじみの 「肥後牛」 である。 黒牛のほうがどうやら高級らしく、味も松坂牛並みとか。 実際、大分県生まれの松坂育ちの 「松坂牛」 もいるそうだ。
画像 久住の黒牛達。餌付けさせてもらって、子供達は大喜び
車中からよく見かける放牧風景、あれは全て雌牛らしい。 雌牛はお乳をたくさん出し、かつ子牛を育ててもらわねばならないので、広々としたところでのびのびと育てるのだとのこと。 かたやお肉になる牛さんは雄牛。 こちらは、牧舎の中で大切に大切に育てられ、果ては皆さんの胃袋の中へ納まる仕組みになっているらしい。 なんとも哀れな話。
しかし、お肉は美味しかった。つけあわせの野菜も新鮮でGOOD ^^
画像 レストランの真ん中にグリルがあって、ゲストの目の前でローストビーフを作ってくれる
おまけ
ホテルへ向かう途中、ものすごいテント集落の前を通りかかった。 野次馬根性で立ち寄ってみると 「日本ベンチャースカウト大会」、どうやらボーイスカウト関係者のキャンプ祭りがあるらしい。 
期間も7月29日から8月4日まで、と1週間も設けられている。 既に、つわものののキャンパー達が続々と詰めかけている。 自衛隊テントなども併設されていて、思わず 「みちこ様は、こういう所でキャンプをしたら良いのではなかろうか」 と考えてしまった。すごく勉強になるだろうし、忘れ物したって皆が助けてくれるだろうから。
画像 台風の接近という悪条件をものともせず見渡す限りのテントが張られておりました
とうもろこし狩りをさせていただいた 「モーモー牧場」 のおじさんによると、期間中に紀子様らもお見えになるとか。 やはり黒牛を召し上がられるのであろうか。
台風が近づいているにもかかわらず、このつわもの達は暗雲の下、嬉々として野営準備にいそしんでおられた。
戦利品のとうもろこしは七輪で焼いておいしくいただきました。
おしまい
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