あまい≠ニうまい≠ヘ意味が違うはずですが、最近は同意語になっているように思えます。
試しに辞書をしらべてみますと、あまい=s甘い》と記載されていて、「砂糖の味がする」「あまやかす」などとその意味がかかれています。次にうまい≠フ項目をしらべてみますと、やはり《甘い》と同じ漢字がかかれていて「おいしい」と説明されています。
あまい∞うまい≠ェ全く同じ漢字の甘≠ナ書かれていることは何を意味するのでしょう。
かつての日本随一の砂糖の産地、琉球列島では、当時、砂糖キビを耕作した島民が、一サジの砂糖を口にしただけでも打ち首になったそうです。そして、すべては島津藩に搾取されました。という事は、砂糖は当時の為政者のもので、庶民には手の届かない貴重品だったのです。ちなみに、江戸末期から明治の初めに掛けて、砂糖は薬種商で売られていました。薬と同じほど貴重なものであるからこそ、庶民は一層あこがれたのかもしれません。
だから私たち庶民が砂糖の味を知ったのは100年ほど前のことです。そこでうまい≠ニあまい≠ェ同義語となり甘≠フ字が使用されたものと思われます。それにしても最近の食品すべてが甘すぎるように思えませんか?
主食の概念を再考することがまず大切でしょう。