温故知新 2001.03.28

25.1日5g

 文明病といわれているものの中でも、特に近視とムシ歯の二つが代表になっています。その上にこの二つは、まだまだ増える傾向にあると専門家は見ています。近視の問題は眼科の先生におまかせして、ムシ歯の場合を取り上げてみましょう。
 戦時中、今から30数年前の食糧事情の悪かった時代の小学生と、現代の小学生を比較した場合に、ムシ歯にかかっている数は、現代の方がはるかに多い。発表された統計によると、戦前の小学生のムシ歯の率は、6・25%に対し、47年は96・15%となっています。物質的にも衛生的にもすべてに恵まれている現代が、恵まれなかった過去の時代より悪い結果になっているのは、ちょっと不思議な気がします。その原因は?
 糖分の取りすぎが最大の原因であることが最近になってハッキリとして来ました。
 人間が普通、平均的に運動するのに必要な糖分の摂取量は、砂糖にして1日5グラムでよいのです。ちなみにコーヒーについてくるビニール袋の砂糖は何グラム入っているかご存知ですか。約10グラムです。だから、あの半分の砂糖を1日のすべての食生活の中で取れば、それが必要量ということになります。
 ムシ歯を考えるに当たって、まず私たちの食生活から考え直してみるべきでしょう。



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