不思議に思われるかもしれませんが、歯科は医学の一分科でありながら独立した医学の系譜の中に入り、特に一般医師とは別の団体になっています。その理由は、医学の歴史的発展過程の中で一般医学と別な発展の仕方をしたからです。
ところが一般的には、医師も歯科医師も同一視され、同一団体であるように誤解されています。だから日本医師会と日本歯科医師会とは全く別の団体であることを認識してもらいたいのです。
さて、現在の歯科医療を構成している人らは、歯科医師(歯科医療の全般)と技工士(義歯を制作する人)と、歯科衛生士(衛生指導)の三つの仕事を中心にして、その他に受付とか介補者(助手)の援助を必要とします。
歯科医師、技工士、衛生士はそれぞれの資格を得るために国家試験を必要とすることは当然ですが、これらの専門職が協調することによって現代の歯科医療は構成されているのです。