【熊本S.J.C.D.例会 抄録】第58回

演 題 オクルージョンを考える
演者名 吉永 修

日 付 2005年5月24日


咬合を考える場合、中心咬合位で治療した方がいいのか、中心位で治療した方がいいのか今まで何度となく悩んできた。何を基準にし、どの様に診断するのか、それぞれの専門医がいろいろな方法を述べている。しかし、自分の臨床にその治療方法を取り入れてみても予後良好な場合もあれば、崩壊の道をたどった患者も数多く経験してきた。現在、生理的という言葉をよく耳にするが、何が生理的なのか納得いく説明はなされてないように思う。また、技工操作は幾何学的に作成された咬合器上で行わなければならず、その幾何学的に作成されたレストレーションを口腔内に装着し、はたして生理的に機能するものであろうか。
私は1998年よりウイーン大学のスラブチェックが考案したアキシオグラフを応用し、脳頭蓋・上下顎骨の診査、顎関節の診査をすることにより、幾何学的に作成されたレストレーションを口腔内で快適に機能させる確率が高まってきたので、その考え方を述べさせていただきます。