【熊本S.J.C.D.例会 抄録】第49回
演 題 パノラマX-Rayを読む
演者名 吉永 修
日 付 2004年6月22日
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抄 録
私たちは日常臨床においてパノラマX−Ray写真を撮影していますが、有効に活用しているのでしょうか。パノラマに限らず、X−Ray写真を撮るということは患者に被爆というリスクを負わせています。そのリスク以上の情報を得ることにより、はじめて医療として成り立つのだと考えます。私は初診時には必ずパノラマを撮るようにしています。これは大学の口腔外科に在籍していた時の体験に基づくものです。20歳・女性の患者がエナメル上皮腫による下顎骨切除手術を受けました。しかし、彼女が言うには「今までずっと定期的に歯科医院に通院していたのに、初めて大きな写真を撮られて顎を切らなければいけない、と言われた。なぜ、もっと早く病気がわからなかったのか。」と泣いて訴えていたのが、頭から離れないからです。保険で請求できない場合もあると思いますが、まず、全体的にスクリーニングすることにより、患者に対する責任が果たせるのではないかと思います。今回、私のパノラマの読像を説明させていただきます。先生方の参考になれば幸いです。