【熊本S.J.C.D.例会 抄録】第48回
演 題 歯周補綴の一症例
演者名 長野靖弘
日 付 2004年5月25日
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抄 録
以前の例会で、プロビジョナルレストレーションまで提出した症例です。
今度、顎咬合学会で発表いたしますので、ご意見をいただきたいと思います。
ポステリア・バイトコラプス(臼歯部咬合崩壊)を起こしている場合、咬合の回復のためには、治療咬合として、咬合再構成が必要となります。
今回の症例では、重度歯周炎により、全顎的に著しい骨吸収があり、そのために歯牙の動揺も著明で、咬合性の外傷を引き起こしていました。
また、臼歯部の欠損・不良補綴物による咬合の低下も疑われ、前歯のフレアーアウトが認められました。
炎症のコントロールと力のコントロールを行い、炎症の抑制と咬合の安定が得られたかを再評価し、プロビジョナルレストレーションによる試行錯誤を経て、最終補綴へと移行しました。
現在、咬合は安定し、咀嚼は不自由なく行われていますが、根分岐部、根近接部、根のグルーブ部等、不安定部位を注意しながら経過を追っている状態です。
この症例では、咬合崩壊は病的咬合によるものと診断し、歯周補綴により治療咬合を与えましたが、抜歯基準も含め、診査・診断・治療計画・手技等、適当であったのか。
諸先生方のご指導よろしくお願いします。