【熊本S.J.C.D.例会 抄録】第33回B
演 題 一般歯科医と矯正歯科医のよりよい関係を求めて
演者名 池上富雄
日 付 2003年1月28日
keyword
- チーム・アプローチ
- コミュニケーション・ギャップ
- 患者中心の医療
抄録
矯正歯科の専門医は歯科の他の分野とはかなり異なった卒後教育を受け、一般歯科の臨床とはかなり異なる内容の診療を日々行っているために一般歯科臨床の最先端の情報には疎いという状況があります。
一方、一般臨床歯科医は矯正治療のことについては疎いという状況が存在すると考えられ、この両者間のギャップは意外に大きく、その考え方の違いから同じ患者さんの同じ主訴に対して全く異なったアプローチを採ることがあります。
このような状況は患者さんを中心にした臨床を実践する場合には決して好ましいとはいえず、事態の改善のため我々歯科医は大いに考える余地があると思われます。
両者間のギャップを解消して互いによりよいコミュニケーションを維持しながら患者さんを中心とした診療を行っていくにはどうすればいいのか?日々悩みながら臨床を行っている毎日です。
本日はこのような機会を与えていただきましたので私が体験した症例のいくつかを提示して矯正歯科医としての見方、考え方を述べさせていただき、その後の先生方とのディスカッションを通して少しでも現存する問題を解決する糸口になればと考えています。