【熊本S.J.C.D.例会 抄録】第10回B
演 題 咬合再構成におけるアンテリア・ガイダンスの重要性
演者名 佐藤俊一郎
日 付 2000年10月24日
key Word
1)アンテリア・ガイダンス
2)ディスクルージョン
3)切端咬合
4)インプラントによるバーティカル・ストップ
抄録
当院でインプラントを導入して早4年が経ちますが,様々な症例に対してバーティカル・ストップとして応用してきました。そこで問題となるのがアンテリア・ガイダンスをいかに設定し、ディスクルージョンをいかに起こさせ、インプラントに側方圧が加わらないようにするかということです。犬歯関係がT級で前歯部に叢生がないようなケースでは何ら問題は生じないものの、実際に臨床においては、そこまで条件の整ったケースはかえって珍しいと思われます。
もちろん、矯正や補綴によって環境を整理すれば良い訳ですが、治療期間や費用、患者の年齢や意向などから、すべてを理想的に処置できるケースばかりではありません。
今回は、切端咬合(V級)で上顎臼歯部が崩壊した症例に、インプラントでバーティカル・ストップを確保し、ディスクルージョンを起こすためのアンテリア・ガイダンスに苦慮したケースを提示し、自分の判断が妥当だったのか、また、他に良い方法はなかったのか、諸先輩、諸先生方のご意見、ご指導をいただきたいと思います。