【熊本S.J.C.D.例会 抄録】第4回
演 題 前歯部被蓋関係の処理に苦慮した症例
演者名 川崎俊明
日 付 2000年4月25日
key Word
- アンテリア・ガイダンス
- 歯周外科
抄録
最近の歯科医療の特徴として、患者様のニーズが世間の健康志向や情報の普及により、ますます高度化する傾向にある。それは機能、永続性、審美性やそれにかかる費用、治療期間など様々である。それらニーズに対して、我々歯科医師が十分に応えられる技術や院内のシステムを整備できているかどうかは、今後の医院の発展に関して重要な要素といえるだろう。私たちが日々臨床において経験している症例は、大まかなカテゴリーとして分類すれば類似したものも多いが、実際の個々の症例にはそれぞれの特徴があり全く同じものはあり得ない。たとえば一つのカリエスに対しても症例によりアプローチの方法はいくつかあると思われる。つまり、病態に対する処置方法に歯科医師がどれだけのバリエーションを持ち、それらを適宜使い分けていくことが必要であろう。
日常臨床で全顎的な処置が必要とされる場合に、補綴処置が施された歯牙の再治療を必要とされることがほとんどであるが、咬合の問題のみならず2次カリエス・根管治療・ペリオなど多くの問題を含んでいる。今回、全顎的処置が必要であった症例を通して私の考え方をお話ししたい。