関西、北京、関西と出張した週となりました。考えてみれば今年初めての海外。
2016年06月06日月曜日、八代から熊本に戻り、散髪したりして深夜まで仕事
昨夜はそんなに遅くまで飲んだつもりはなかったのだけど気のおけない音楽仲間たちと盛り上がりすぎたようです。実家で目を覚ますとまたも二日酔い。両親に作って貰ってた朝食を軽く食べて高速道路で熊本に戻るわけですがまだまだ20km制限区間が残っていたり上下に激しく揺さぶられる九州自動車道でした。
午前中はおとなしく仕事。午後から近所の散髪屋に出かけると2ヶ月ぶりだからずいぶんと頭が軽くなりました。考えたら震災の1週間くらい前に短くカットしてたのはもしかしたら幸運だったのかもしれません。仕事場に戻ると久々にEvernoteにTo-Do Listを書く作業へ。以前は毎週月曜日に必ずやってた作業なんですが地震以来すっかり忘れてました。中学の夏休み期間に学校の時間割のことが頭から消えていたような感覚です。あちこちひっくり返してやるべきことを列記するだけでずいぶんと日常に近づけた気がしました。ちょっと時間ができたので今週の北京出張の準備などを少しだけ。
夜は妻がずいぶん時間をかけてこさえていた酔っ払い鳥の残りをおかずにノンアルコール、食後はまた仕事場に戻って深夜まで来週の理事会議案などに精を出しました。ついでに7月1日に東京の日本武道館で開催されるザ・セッションズというビートルズのアビーロードレコーディング完全再現ライブに行く予定にしていたのでそのためのJetstar往復と安宿を手配して決済。
2016年06月07日火曜日、まさかのザ・セッションズ中止・・・熊本地震報告会準備
早朝の電話は地震以来調子がおかしくなったWi-Fiルーターについての相談。問題の切り分けをしながらチェックポイントを考える作業はどこか診査診断に似てるのかも、なんて思いつつ。午前中は昨夜書いた議案についてメーリングリストに投稿し、さて次の仕事に取り掛かろうかと思った瞬間、昨夜手配したばかりの7月1日武道館が出演者の都合により全日程中止というメールが・・・4月のブライアン・ウィルソンライブも地震でフイにしたしなんかついてないなあーと決済したばかりのJetstarについて調べると便の変更は可能だが払い戻しはできないという哀しい結果が。仕方がないので何か仕事探して入れておこうっと。
夕方、近所の歯科医院に出かけ、来週の理事会について議長役の先生に引き継ぎ。院長ともいろんな話で盛り上がり、明日からしばらく中国なので連絡取れませんからねなどと伝える。家に戻ってからは7月の合同例会抄録集が届いたので、それを会員向けに発送する作業に邁進しつつ、指示された義援金の分配プログラムを完成させるなど。19時から来週帰国してすぐに東京水道橋で開催される「熊本地震報告会」にて1時間程度話すことになったのでその資料作りに専念。日付をまたぐ頃にようやくメドがついたので、そこから北京出張の荷造りを開始。といっても国内出張とたいして変わらない日程なのでバックパック1個で完了。
国内外1週間の旅はこのスタイル
2016年06月08日水曜日、姫路で工場見学、夜はお好み焼き宴会
妻の運転するクルマで熊本空港まで送ってもらい朝9時半のANAで伊丹空港、空港からは高速バスに乗って姫路駅へ。天気が良かったので姫路駅から2kmほど歩いてサンエス石膏(株)の姫路工場に初訪問しました。ちょっと懐かしい感じのする工場をじっくり見学させて貰うことができ、とても勉強になりました。大牟田生まれ八代育ちと工場に囲まれて育ったうえに大学のゼミでも就職してからもあちこちの工場を見学する機会が多く、工場にはどこか言いしれぬ魅力を感じてしまうのです。その後は社員さんたちを対象にODMLについての説明や、歯科業界論についてもお話しさせていただきました。
工場は面白い
新大阪への新快速車内ではMacBookひろげてODMLメンテ作業。駅に迎えに来てくれた大阪の友人のクルマで本町あたりに移動、偶然みつけたお好み焼き屋さんでコナモン+ビール(彼は運転だから飲めないけど)の宴会をスタート、途中で3名に増えてからもうまいうまいとお好み焼きや焼きそばを食べまくったのでした。ちょっとだけお洒落なホテルのバーで二次会、僕だけバックパック姿だったので気が引けましたがまあ外人さん多い店だしいいかと。南海電鉄で関空近くの泉佐野のビジネスホテルに投宿、明日も早いしとおとなしく寝ました。
エコノミー機内食
2016年06月09日木曜日、関空から人生初の北京へ。王府井で軽くビールな初日
ホテルを出て泉佐野駅から関西国際空港へ。一昔前は海外に出るのって何かと気合いの入る作業でしたが近ごろだとパスポートを機械にかざすだけの簡単な手続きになってしまいました。コンビニで買ったおにぎりを頬張りながら待っていると北京行きANA機への搭乗がアナウンスされ、機内に入ると今回の737-700機のエコノミー席にはシート別のディスプレイや電源が装備されていないことが判明。だったら昨日伊丹空港で買ったばかりのガイドブックでも読んですごすことにしました。やっぱりこういう情報は直前にならないと頭に入らないものです。それもネットではなくて紙がいちばん。
機内では簡単な和食が出され、赤ワインを貰ってちょっと気持ちよくなってると朝鮮半島を横断して天津上空から北京首都空港へ。噂通りの白いガス状スモッグの向こうにちょっとだけ大陸風の景色が見え始めました。
窓のない部屋・・・
無事着地したANA機から5年ぶりの中国大陸へ(2011年1月に香港行くとき上海で乗り換えた)。思いのほか入国には長い列ができてましたが特に引き留められることもなく無事入国。空港では両替するよりこちらの方がお得だと妻が言っていたので。ATMで1100元(17,000円くらい)をクレジットカードからキャッシング。危うくカードを入れっぱなしで立ち去るところでした(次に並んだおばちゃんが教えてくれた)。羽田から乗ってきた友人とも無事落ち合え、市内に向かう列車に乗り地下鉄を2度ほど乗り換えて王府井駅にて下車。王府井(ワンフーチン)というのは日本でいえば銀座みたいなところらしく、歩いていてもあまり外国感がないというか、普通に都会だなあという感じです。
SIMカード買ってセッティングしてもらった
ホテルにチェックインし部屋に案内されるとやはり窓のないシングルルームでした。日本からBooking.comで予約したときから激安の(3泊で16,000円くらい)部屋の条件が窓無しだったのでまあいいかって思うわけですがやはり長居しようとは思えない部屋で・・・無料Wi-Fiにアクセスし、日本国内で契約してきたVPNサービス(Hotspot Sheild)を動作させてみると・・・見事にグレート・ファイヤーウォールをくぐり抜けGoogle系の各種サービスやFaceBook、TwitterといったSNS系にもほとんど問題なくアクセスすることができました。特にGoogleに関してはメールをはじめ多用しているので数日間連絡が取れないばかりか仕事もできなくなるかもと心配してましたがこれで安心。いくつかメールが届いていたので取り急ぎ暗い部屋で仕事をすませました。
夕方、友人と王府井散策開始。大通りに面したスマホ屋さんで現地SIMカードを購入(150元)してiPhoneにセットアップしてもらい、いかにも中華街的な屋台がたちならぶゾーンを冷やかし、オープンエアの中華料理店を2軒ハシゴしてすっかり気分良くなって23時頃には就寝しました。時差も1時間なのでますます海外に来たって感じは得られてません。
2016年06月10日金曜日、早朝の天安門散歩の後はSino-Dental Showへ
1時頃目を覚ましてしまい眠れないのでSNSを眺めていたら妻も起きてるみたい。Wechatという中国版LINEみたいなサービスを起動して無料通話してみたり。そのうちようやく眠くなって次に起きたら朝6時。といっても窓がないので真っ暗です。
しばらくMacBookで仕事したり写真整理したあと外出してみることに。Googleマップの代わりにBaiduマップを使ってなんてことのない路地をうろうろしてたら天安門まで来てしまい、あーここがあの天安門かーと何気なく中に入ってみることに。早朝から大勢の観光客(たいていは中国国内から)たちとわいわい門をくぐると故宮博物院のチケット販売コーナーにすでに行列ができてました。案内を読むと販売まであと1時間ほどあるようで、つまりそれくらい混雑するってことらしい。後で聞いた話ですが今日から週末まで連休だったそうで、いつも以上に観光客が多かったのでしょう。
さて9時過ぎにホテルを出て友人とたまたま見つけた料理店で豆腐、餃子、卵スープの朝食を食べて地下鉄でオリンピック公園へと向かう。今回の目的はSino-Dental2016という大きな歯科展示会を見学することなのです。地下鉄の駅を降りるとまだ10時過ぎなのに真夏のような暑さ。北京って青森くらいの緯度だったはずだけど・・とか考えながら入場の列に並ぶと特に待たされることもなく入場パスをもらえました。でもパスにDentistって書いてあるので歯医者さんじゃないよと受付の美女に伝えると「いいんですよ」的ににっこりされてそんなもんかと。
メインホールに入り歩いていると日本のメーカーが並ぶコーナーが見えたのであるいてるといきなりG社の取締役さんとばったり。なんでこんなところにいるんですか的に笑われたので「地震から逃げてきまして」などと適当な答えを。何名か日本から来てた業界人と話してたら「お腹空いたでしょ」てな話なり、さっき入場したばかりなんだが・・・と思いつつもタクシーに乗せられ1kmほど先の日本料理店へ。もちろんビールが運ばれ天ぷらとかとんカツとかラーメンの皿を机一杯に並べて昼宴会が始まってしまいました。2時間ほど昔話や業界話、中国苦労話に盛り上がり、13時過ぎにようやく会場に戻りました。そこから18時くらいまですべての会場を歩き回っていろんなブースを見て回りました。思いのほかアメリカやヨーロッパのメーカーが本格的に進出していること、各ブースでは熱心に説明が繰り広げられていることなど日本とあまり変わらぬ光景もあれば、ディーラーばかりがまとまった会場では噂の現地即売が活発に行われており、派手に札束が飛び交い、ファイバーポストをむしり取るように何本か追加させて交渉してる姿などまるでベトナムの市場のような感激もございました。ふと外を見るとさっきまでの空は一変していきなり雹が降ってるではないですか。雨男の成果か。
日本のメーカーから現地へ来ていた若手さんたちと知り合い、タクシーに乗って王府井に戻るとすっかり広がった青空が徐々に日が暮れていく時間帯、観光客たちは一斉にスマホを取りだしてビル群の上に光る雲を撮影していました。北京に詳しい方に聞くとこんな良い天気は珍しいのだそうで。屋台で売っている各種内臓モノやヒトデ、サソリ、みたことない昆虫など横目に僕らはどこかの地下に広がるフードコートへ。冷たいビールを大量買いし、餃子2種類といくつかの点心を食べながら中国歯科事情や国内業界話に花を咲かせたのでした。ホテルに戻ると屋上にあがり天安門を眺めたりし、部屋ではこれが噂の抗日ドラマかと思われるテレビをみたりして2日目のベッドに入りました。
2016年06月11日土曜日、天安門広場、王府井から南锣鼓巷、什刹海を散歩、夜はホテルで会食
今日もまた朝5時過ぎに目を覚ましてしまい、もう眠れそうにないのでまた朝の散歩に出かけることに。今日は大通りを歩いて天安門広場に直行してみました。空は驚くほどの青さです。西洋人らしき人たちはここぞとばかりランニング。学生服みたいな格好の警備員たちもにやにやおしゃべりしてたりしてなんとなく連休の雰囲気です。天安門広場は想像してたよりも広くなく(充分広いんだけどもっと広大だと思い込んでた)、パノラマ写真撮ってFBにアップしてみたりしたけど、特に撮影が禁止されてる風でもなく、いやむしろ写真撮りますという売り子さんがたくさんいたりして、各地からの観光客には緊張感の欠片もなくて平和そのものって感じでした。毛沢東の写真の前では自撮り棒で記念撮影するカップルやグループがたくさんいて、どこの国も同じだなあなんて。
紫禁城にも足を伸ばそうと思ったけど開門の時間までまだ相当ありそうなのに長蛇の列が出来はじめてたりしたので、結果的に昨日と同じルートで東門から出ることに。少しお腹が空いたので目に入った定食屋でお粥を食べたらたったの2元でした(40円弱)。王府井に出てキリスト教の天主堂でひとやすみ。共産主義国家の首都に立てられた教会はひんやりとしていて何人かがお祈りしてました。手首に数珠巻いて。僕は日陰の階段に腰を下ろしぼーっと青空を見上げるだけ。
しばらく歩いてマクドナルドで清潔なトイレを借り、これからどこへ行こうかなあとBooking.comからダウンロードしてたガイドPDFを眺めていたら南锣鼓巷とよばれる地区が面白そうだと思って行ってみることに。歩いて行けないこともなさそうだけど地下鉄をいくつか乗り継いでいくことにした。3元とこれまた安い。地下鉄の駅を降りるとそこは軽井沢みたいな雰囲気の街で、多いに繁った街路樹に囲まれた細い通りは土産物屋やアイスクリーム屋さんなどでひしめき合い、にこやかな顔したお客さんたちで身動き取れないほどの大混雑。特に何を買いたいというわけでもなくただぼーっと歩いて写真撮るだけでしたがとても気持ちの良い体験となりました。ちょっと横道に入ってみると什刹海はこちら、という看板を見つける。そういえばその地名もガイドに書いてあったっけ、と歩き始めると今度はあまり人のいない路地のむこうに湖が見え始めました。ここも有名な観光地らしくて、湖の両側にはお洒落なカフェや土産物屋さん、さまざまな商店が賑やかに並んでました。少し遠くに大きな中国風の建物が見えたので近づいてみると、鼓楼、鐘楼という古代の時計台みたいな施設でした。共通入場券を買って恐ろしく急な階段を上り下りすると気持ちの良い風の吹くタワー。青空と白い雲、どこまでも続く北京市街を眺めながらすっかり僕は観光気分に。。
適当に見つけた料理店で肉うどんみたいな麺類と瓶ビールで一人ランチ。そういえば北京では昼からビール飲んでる人はとても少なく、いたとすればたいてい西洋人だ。台北でもそうだったけどあんまり昼からお酒を飲む習慣がないのかも。お昼を回るとあちこちのカフェに作られたステージからフォークギターの音が聞こえてくる。どの店も若い男がちょっとメランコリックなオリジナルフォークを唄っているのだ。青空と湖に囲まれてほろ酔いの僕はこの2ヶ月間のことを色々思い出しては彼らの歌声に聞き入り、なんども付近を歩き回ったのでした。ふらっと入ったお寺でひとやすみした後はタクシーつかまえてホテルに戻る。なんどかタクシー使ったけど日本と同じくメーター制でふっかけられたり難癖つけられたりすることもなかった。どのタクシーもスマホをカーナビ代わりにしていて時にそれは翻訳こんにゃくにもなる。この若い運転手のフロントウィンドウには合計3つもスマホが貼り付けられてて、なんだか移動するデイトレーダーみたくIT駆使して走っております。
ホテル近所の小さなコンビニで缶ビールとポテチを買い、窓のない部屋で飲み始めたらすっかり夜の雰囲気に。まだ15時とかだけど。それにしても身体がくたくた。iPhoneアプリを見ると毎日3万歩くらい歩いてるのでそりゃそうだろう。あっそうだ、フットマッサージなんかどうだろうとBaiduマップで探してみると昨日朝食を食べたあたりに四つ星マークのお店があるではないか。138元(2,200円くらい)とほぼ日本並みだけどこの調子でいくと元が余ってしまいそうだし、まあいいかと歩いていくことにする。お店はすぐに見つかり、案内された部屋には3つの安楽椅子があったけどこの時間帯だと他に客はいない様子。比較的体格の立派なおねえさんがやってきて温水たらいで足を温め、そこから50分間ぐいぐい刺激されました。どうも話し好きの方らしく、iPhone取りだして音声入力で中英翻訳し、どこから来たのか、フットマッサージは何回目だ、日本にもこの手の店は多いか、いくらくらいだ、痛くないか、お茶とトマトを出したから食べたらどうだ、その赤いトマトは日本にもあるのか、などとひっきりなしに聞いてくる。ひぃひぃ言いながら適当な英語で返していたわけですが、それにしてもスマホってほんとに国境をなくしていくのだなあと実感した次第。
20時より10年前の2006年に家族で上海旅行した際にたいへんお世話になった日本語流暢な某氏とホテルのレストランで会食。この10年間のいろんな変化やデリケートな話題に至るまでいろい
ろ教えてもらうことができました。しかもまた支払ってもらって恐縮の限りでした。次は日本で再会の約束を。
2016年06月12日日曜日、北京空港から関空へ帰国、泉佐野に泊まると八代で震度5
窓のない部屋にもすっかり馴染んできまして、それでも目を覚ますと朝5時半。これまたすっかり日課になりつつあるなと朝の散歩へ。昨日までの驚くべき晴天はどこかへ行ってしまい、テレビでよく見る北京のスモッグ空が戻って来てました。最後の朝だから天安門とは逆の東の方向へと歩いていくと大通りに高層ビルが建ち並ぶなかなかSF的な景色に。おばちゃんが犬の散歩してるけど当たり前のようにここではノーリードです。そろそろ通勤時間なのかサラリーマンらしき人たちが朝食を食べ始めました。日本だとコンビニでおにぎりを買う感覚なのか雑貨屋の店頭で饅頭やスープを買って食べはじめたり。「早天」という看板が朝食なのだろうとそんな看板が並ぶ路地に入ってみたりしたけどインドみたいなヤバさを感じることは一度もありませんでした。たまたまかもしれないけど、誰かを騙そうとする目つきの人間には出会わなかったのです。誰もが自分の生活をしていて、近所の人たちとたわいもない雑談をして、見知らぬ人にも気軽に話しかけ、笑顔で暮らしているってイメージ。ここが比較的階層の高い人が多く住む首都だからなのかもしれません。日本とは段違いに強い権力を持った政府が君臨しているからなのか、人々はお互い助け合って暮らしている・・そんな感じも受けました。一方の日本では都知事を一斉バッシングするニュースで盛り上がってました。もう一つの世界で暮らしている似たような顔をしている人たちを眺めると、何が正解かなんてわからないもんだな、なんて。
ちょっと高級そうな感じのするチェーンレストランで朝食を食べ(8元)、ホテルに戻ってなんだか分からない洋画を眺めているうちにチェックアウトの時間に。追加精算もなく、このままだと元を余らせてしまいそうだからと、空港までタクシーを奮発することにしました。ガイドブックによると片道125元くらいだそうです。ホテル前に泊まってたタクシーに「空港まで」というと「玉名スリー?」と聞き返されるではないですか。玉名ではなく熊本からだぞ、と答えそうになりましたが友人が「Yes ,Terminal3」と答えたので、なるほどお互いなまっとるからなと。日曜日朝だからか北京名物大渋滞も体験できず空港へと向かう車内にて運転手から「メーター止めて150元でいかないか」との打診が。キタキターと思いつつ「120元って聞いてるけど」と答えると「いやーそれはキツイ、140でどうだ」というので「125だったらそれでもいいよ」と返せば「わかった130で手を打とう」と。もともと元を使い切るのが目的でもあったのでまーいいか、とOKすることに。やっと海外旅行って気分になれました。
空港ではカウンターで無料Wi-Fiのパスワードを貰い(ちょうど今朝プリペイドSIMのパケットを使い果たしてた)、タイレストランでビールを飲み、カフェで珈琲のんだり待合室で読書してたりするうちに14:20のフライト時間に。帰りも映画なんて上映されてない便だったのでぐっすり寝たり読書したりしてるうちに関空へ。半年前の年末に妻と泊まった泉佐野プリンスホテルにチェックインし、駅前の植田という定食屋で親子丼を瓶ビールで流し込んで寝ようとしたら八代で震度5弱のニュース。ふと2ヶ月前の江坂のホテルを思い出したけど、実家の両親にLINEで聞いたらたいしたことないとわかり、安心してベッドに入りました。
<今週読んだ本>
- 日の名残り(カズオ・イシグロ)
- ブックオフで送料かせぎに買ってみたんだけどこれが抜群に面白く、北京からの帰りに一気に読んでしまった。1989年の作品だから村上春樹がブレイクした頃なはずだけど今まで手にしてこなかった。でもこれは良くできた作品だ。くすっと笑えるし。読みながら古いSF作品を思い出した。ロボットが主人公で、次第に人間的な感性を得ていくようなそんな作品だけど名前は思い出せない。映画アンドリューNDR114がいちばん近いかも。執事ってロボット的だからかな。いやもともとロボットという概念自体が執事をイメージして生み出されたものなのかもしれない。